神隠し
目を覚まし身体を起こす
凄く喉が渇いていた 水を飲むため下へ降りる
ここは二階の部屋であり 下に降りるにはドアを開けて右に曲がるのだが 道がない
アレ?逆かなっと思い振り向こうとした瞬間
頭にふわふわした何かがぶつかった
と同時に布団の中に戻された
その瞬間 理解した
あっ これか
内心ワクワクしていた
目を開けず考える
どう起きようか 立ち上がる事はできた。
しかしまた直ぐに戻される
あー これはムズカシイな
意識はあるのに拒まれる
何かが足りてないのか そして何か違和感を感じる
考える 意識はある けれどこの世界に拒まれている 外に出ない様に
いや まてまて
まず寝たのは部屋ではない そこが間違ている
それがこの違和感
なら そうか 起きればいいのか
そうと分かれば話は早い
起きるか
身体を起こそうとした瞬間 腕がなかった
肩には確かに床を押してる感覚はある が腕がない
腕自体の感覚がなくなった
これはマズイ 少し入りすぎた
両腕を持っていかれた
布団をどけるどける事が出来なくなった
さてさて どうしたものか・・・
身体を起こそうにも感覚がマヒしている
起き上がるっという動作が奪われている
布団の中が奪われていく
じわじわと 感覚だけが 消えていく
深く 深く 沈んでいく 意識の中へ
目を閉じる 意識が沈む
何処か 消えてゆく
自分と世界の境界が
ズドン
身体に何かが雪崩てきた
こっちらからは見えない けれど音がした重さを感じた 物が倒れてきた感覚も
全く
人間の感覚は凄い
何もない 何もしていないのに感じる
錯覚できる
僕の身体は起きている
この世界とは 既に 切れていた
一時間後に設定していたアラームが鳴る
今までの事が嘘のように身体は起きた
はは やはりか
ここは作業部屋で 床で仮眠をしていただけだった
そこには何か倒れた痕跡もなく
ただ自分が寝ていた痕跡だけが残っていた
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